[簿記1級]最適セールスミックスとは?簡単に説明

簿記
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今回は最適セールスミックスについて書いていこうと思います.
会社の予算管理をされていく方や簿記の勉強をされている方は理解しておきたいですね.

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[簿記1級]最適セールスミックスとは?簡単に説明

最適セールスミックス

私が学習したTACの教科書によると以下のように記載がありました.

多種類の製品を取り扱っている企業では,予算の編成の際,営業利益を最大化するために,各製品をどれだけ生産・販売すればよいかを決定しなければなりません。この営業利益を最大化する生産・販売量の組み合わせを最適セールスミックスといいます。

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つまり,今の能力で得られる営業利益が最大のときの生産,販売量の組み合わせが知りたい!というです.

営業利益とは

営業利益とはその会社の本業での利益を示すもので経営分析として非常に重要視されているものです.
一般的には以下のように算出します.

営業利益 = 売上 – 売上原価(製造にかかったお金) – 販売費・一般管理費 (人件費など)

また,売上原価や販売費・一般管理費は変動費と固定費に分けれられます.
同時に売上から変動費を差し引いたものを貢献利益といいます.(こちらが今回重要になります.)
よって上記式は以下のように捉えることもできます.

貢献利益 = 売上 ー 変動費
  営業利益 = 貢献利益 ー 固定費

固定費というのは固定なわけですからいくら生産量を増やしてもいくら労働時間を増やしても一律同額にかかる費用のことです.(土地代など)
変動費はそれとは逆で働けば働くほど費用が増えるものです.(人件費など)

つまり固定費はどんなに頑張っても同じ費用ですから考えたって仕方ないということです...
貢献利益をどれだけ効率よく追い求められるかがセールスミックスの趣旨です.

制約条件

セールスミックスは限られた資源,時間の中で貢献利益を最大化しようと考えるものです.
この限られた資源,時間のことを制約条件といいます.
100kgしか材料ないのに1000kgある前提,労働時間100時間なのに200時間ある前提といった無理な利益計画は排除しなければいけません.

具体的に

例えば,製品Aと製品Bが以下のような条件であったとします.

製品A製品B
販売価格/個60007000
変動費/個35005000
組立て時間/個2時間1時間
貢献利益/個25002000

貢献利益は販売価格 ー 変動費です.
ここで一個あたりの貢献利益が見えてきましたね.
製品Bよりも製品Aを優先して作った方がパッと見,結果として利益は上がりそうです.
しかし,組立て時間が製品Aは2時間と製品Bの倍かかります.

ここで生産能力として製品Aと製品Bを合わせて5000時間しか稼働できない.
また,製品Aの生産限度2000個,製品Bの生産限度3000個という制約条件を入れてみましょう.
今回焦点が与えられているのは組立て時間ですから1時間あたりの貢献利益をそれぞれ求めてみます.

製品A = 2500 / 2 = 1250
製品B = 2000 / 1 = 2000

こうしてみると1時間あたりの生産効率では製品Bの方がいいことが歴然ですね.
ということでできる限り製品Bを推し進めて生産した方が良さそうです.
製品Bの生産限度は3000個,1個あたり組立て時間は1時間より3000時間まで製品Bに使えます.
残りの2000時間で製品Aを生産ということで
          2000 / 2 (製品Aの1個あたり組立て時間) = 1000個
で製品Aは1000個作れます.

したがって貢献利益を最大にする組み合わせ ≒ 最適セールスミックスは
製品A:1000個,製品B:3000個
となります.

以上が最適セールスミックスの概要です.
制約条件が2つ以上の場合もありますが割愛...

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どんな風に利用する?

ここからは私の考えです.
この手法は予算計画を行うようなエラい人が少しでも無駄を減らして今あるリソースで利益を最大化したいという意図から来るものだと思います.

これを求めることで「君たちの部門ではこれだけ利益が上げられるんだ!だからこうしてあーして...」というのが言えますよね.
上の例だと製品Bをまず優先して作ってくれというのが言えるわけです.

こちらの手法はあくまで企業目線で利益を最大化するもので,消費者目線ではないのかな?とも思いました.
というのも製品Aの方が売れ行きがよく消費者には浸透しているのに製品Bの生産を進める.その結果,製品Aが足りなくなるといったことも起きるのではないかと思いました.

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まとめ

最適セールスミックスはあくまで理論値ですので,この通りに生産できるというのはまず無理でしょう.
しかし,目標となる指標としてとても重要で興味深いものだと感じました.

今回,勉強したものをすぐ書き起こしてみるということをしましたが,知識の定着化という意味では非常に勉強になりそうです.間違ったことを発信していたら指摘ください

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