今回は「[AP]応用情報技術者試験に合格するコツ・裏技をご紹介」と題しまして,私が2020年秋の試験に合格したため,
応用情報技術者試験の試験概要,午前,午後の突破方法,おすすめ選択問題をご紹介いたします.
[AP]応用情報技術者試験に合格するコツ・裏技をご紹介
応用情報技術者試験は,「IPA 情報処理推進機構」が運営する国家試験の1つです.
上記の表にあるように情報処理技術者試験はレベル分けされており,応用情報はレベル3に分類されます.
レベル2の基本情報,応用情報ともに,範囲としてはテクノロジー系からストラテジー系,マネジメント系など範囲は広く中身は浅くの試験となっています.
範囲に限っていうと応用情報技術者試験はこの試験区分の中のどの試験よりも広いと言えます.
合格方法を知る前に試験概要をご説明いたします.
応用情報技術者試験の試験概要
応用情報技術者試験は,毎年4月と10月の春秋に行われます.
日程は,午前の部と午後の部に分かれます.
上記の通り,下位試験である基本情報技術者試験と比べて一番の違いとなるのは午後が記述式となる点です.
午前については,基本情報技術者試験と要領は同じで計算問題から,知っておけば即答できる問題まで幅広く4択で出題されます.
午前,午後それぞれの合格点は6割です.
なので午前は48問正解,午後は60点取得で合格となります.
*午前で48点に満たない場合は午後試験については採点されません
午後試験は,大問5問で1問20点配点の100点満点となります.
- 午後が記述式
- 合格ラインは6割
それでは午前対策について見ていきましょう.
応用情報技術者試験 午前対策
応用情報技術者試験の午前試験は,基本情報技術者試験の午前試験とほぼ同じですが少しだけ深いことを聞いてくる印象です.
午前試験の内訳は以下のような内訳です.
- 50問:テクノロジ系
- 10問:マネジメント系
- 20問:ストラテジ系
見てわかるようにテクノロジ系が大部分をしめています.
なのでテクノロジ系を確実に得点源にしておく事が大事です.
テクノロジ系で7割(35問),マネジメントで5割(5問),ストラテジ5割(10問)で50問奪取できます.
テクノロジ系は2進数,確率,論理計算,待ち行列などは計算の仕方を覚えておけば確実に点が取れるものですので必ず勉強しておきましょう.
それほど難しい問題は出ないため参考書を1日勉強する程度で十分かと思います.
というだけでは,単純に参考書で勉強しろっていうだけなので本当に受かるだけが目的という人だけに裏技をお教えします.
テクノロジ系を中心に勉強しておくべし!
午前試験 裏技
実力をしっかりつけて合格したいという方には正直おすすめはしません.
その方法というのはズバリ過去問を完璧にこなすということです.
何が裏技だよ...と思うでしょうが,実際問題参考書を完璧に読み込むよりも延々と過去問演習.
これが一番の近道になります.
応用情報技術者試験の午前試験では,毎回必ずと言っていいほど過去問と全く同じ問題が2〜3割強,流用されています.
つまり過去問の答えを覚えておけば2~3割は確実に点が取れるいうことなのです...
という意味であまりおすすめしにくい勉強方法ですが,過去問の解き方をしっかり理解した上で解答を覚えてしまうというのはアリだと思います.
私が使用していたサイトは「応用情報技術者試験 過去問道場」です.
こちらは,平成17年の試験から現在までの過去問がすべて掲載されておりログインして使用すれば学習履歴も管理できます.
電卓機能も問題に添えられており,スマホ1台あれば空いた隙にどこでも勉強可能です.
他にも,ランダム問題機能や模擬試験機能などこれを使わない手はないです.
午前に限っては過去問暗記で2〜3割は確実に取れる!
では,難関の午後試験についてです.
応用情報技術者試験 午後対策
応用情報技術者試験の午後の選択問題の分野は以下となります.
- 情報セキュリティ 必須
- 経営戦略/戦略立案・コンサルティング技法/情報戦略
- プログラミング
- システムアーキテクチャ
- ネットワーク
- データベース
- 組込みシステム開発
- 情報システム開発
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント/ITサービスマネジメント
- システム監査
この中で,情報セキュリティだけは必須となっており避ける事ができません.
・セキュリティ
セキュリティは,社内でのセキュリティ問題が生じたときのその問題自体についての知識や対策などについて問われる事が多いです.ですのでこれについてはしっかりコンピュータウイルス,マルウェアの種類や対策について押さえておく事が大事です.
また,IPAの公式HPでは最新の情報セキュリティニュースについて扱っているのでこれらが試験に絡んでくる可能性も大いに期待できます.
残りの分野からは4問選択となります.
この中で初学者にとっておすすめの選択問題をご紹介いたします.
午後対策 選択問題おすすめ
- プログラミング
- システムアーキテクチャ
- 組み込みシステム
- 情報システム開発
以上の問題がおすすめとなります.
・プログラミング
プログラミングがなぜおすすめかというと記述式になっている分,基本情報技術者試験でいうところのアルゴリズムよりも簡単になっているからです.
基本的には出されたアルゴリズムをじっくり読んだ上で手元で再現しながら法則を見つけていくというやり方でほぼ合格点はとれます.
・システムアーキテクチャ
システムアーキテクチャは出される問題がほぼ決まっていて,待ち行列やシステムの性能評価などが多いため過去問に慣れる事で得点源にすることができます.
・組み込みシステム
・情報システム開発
これらは,最新の情報技術に合わせた問題が毎回作成されていてどんな問題が来るかは正直予想できないです.ただ,これらの問題は読めばわかる問題がとても多く答えも問題文から抜き出し ということも少なくはありません.
ここで,紹介されていない大問は基本的に高度な知識が必要となりそれなりに勉強量が必要となる分野となります.
例えばデータベースであればSQLについて,ネットワークではクラウド関連の知識など専門的な知識を要します.ただ,この分野で働いている方となれば逆に簡単に思える問題かもしれません.
また,どの問題にも言える事ですが,問題ぱっと見でわからなくても最後まで読むと簡単なことは多々あります.問題を読む力を鍛えておきましょう.
- セキュリティは最新の時事問題までチェック
- 決まりきった問題は解答方法を覚えておく.
- 問題を読み込むと案外簡単.
応用情報技術者試験 おすすめ参考書
では,応用情報技術者試験のおすすめ参考書(私が合格するために使用したもの)です.
・ニュースペックテキスト 応用情報技術者 2021年度 (情報処理技術者試験)
知識全般をつけるために使用したもの.
セキュリティや計算問題など欠かしてはいけない対策のために使用.(その他は流し読み程度)
・キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者 令和03年
ニュースペックテキストでわからない理論や概念についての知識を深めるために利用.
わかりやすいイラスト付きなのでスッキリと知識が入ります.
(ニュースペックテキストと両方購入する必要はないかとも思います...)
・2021 応用情報技術者 午後問題の重点対策
これが応用情報技術者試験のテキストの中で一番重要です.
午後試験については慣れが必要ですのでこの本をやり込むことで午後試験に対する免疫をつける事ができます.午後対策はこの1冊で十分です.
以上.
私が使用した参考書は3冊ですが,上2つはどちらか1冊で十分かと思います.
まとめ
応用情報技術者試験は,合格すれば情報技術を専門とする仕事では基本的な知識を有するものとして重宝されます.転職活動などでもアピール材料となるでしょう.
大学生で合格すると周りに大いに自慢していいレベルだと思います.
また,昨今のコロナウイルスの影響で下位の基本情報技術者試験がCBT試験となることが決定しました.これにより基本情報技術者試験の価値が下がる事が見込まれるため応用情報技術者試験の重要性は相対的に高まります.
応用情報技術者試験を取得すれば次の高度試験への基礎固めともなるので合格しておきたいですね.
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